導入
まず一つの質問を思い浮かべてください。話す前に決めていたのか、今この場で決めるのかです。前に決めていたなら「I am going to call her」と言います。今決めたなら「I will call her」と言います。willとgoing toの使い分けは、ほとんどこの違いに集約されます。
どちらも未来の出来事を表しますが、意図が生まれた時点が違います。形を間違えても通じないことは少ないですが、相手への伝わり方は変わります。親切な申し出が義務のように聞こえたり、確定した出張の予定が推測のように聞こえたりします。この感覚をつかむと、英語が自然で分かりやすくなります。
形を決める一つの質問
未来形を選ぶ前に、意図がいつ生まれたかを考えます。昨日や一時間前に思いついた考えは、すでに予定になっています。その気持ちを持ったまま話すので、be going toで伝えます。
目の前の出来事に反応して決めたことは、まだ新しい決定です。チャイムの音、会議室で落とした資料、外国人のお客様からの急な質問などがきっかけになります。その場の判断にはwillを使います。
次のペアでイメージの違いを確認します。
- 「I am going to make tea」は、すでにやかんに向かっていた場面です。「I will make tea」は、来客の佐藤さんが寒そうだと今気づいて決めた場面です。
- 「She is going to sell her car」は、ゆいさんが何週間も考えて決めた場面です。「She will sell her car」は、未来の予測や、その場での強い決意を表します。
- 「I am going to tell him」は、田中さんに会う前に伝える予定だった場面です。「I will tell him」は、質問を聞いて今決めた場面です。
note Rule
text: 会話が始まる前に決めていたらbe going toを使います。話している瞬間に決めたらwillを使います。
三語で一つの働き
be going toは三つの単語から成りますが、話すときも考えるときも、動詞につく一つの助動詞(auxiliary)のような単位として働きます。
全体で一つの単位になり、話す前にできた意図を表します。
I am going to sell my car tomorrow.
話す時点で決まっていた予定としての行動です。
- I 主語です。beの形を決めます。I am、she is、they areのように変わります。
- am going to sell 三語で一つの働きをします。助動詞のbeと決まった印のgoing to、原形のsellが合わさって一つの未来の単位になります。
- my car 動詞の対象です。時制の影響は受けません。
- tomorrow 予定を未来に位置づける目印です。
主語動詞目的語時を表す語
主語によって形が変わるのはbeだけです。「She is going to sell」のように変わります。going toとsellは変わりません。くだけた会話ではgoing toがgonnaのように聞こえますが、TOEICや英検、仕事のメールでは完全な形で書きます。
この構文は、目の前の証拠に基づく予測にも使います。今見たり聞いたり感じる根拠があるときはbe going toを使います。黒い雲が新宿の空に広がっているときは「It is going to rain」と言います。空が結果を示しています。
推測とは区別します。「I think it will rain on Saturday」は、意見や天気予報に基づき、目の前に兆候がない場面です。目に見える証拠があるときはgoing to、意見や考えに基づくときはwillが基本です。
その場の判断と申し出と意見のwill
話す瞬間に決めるときはwillを使います。レストランでメニューを受け取った直後なら「I will have the soup」と言います。店に入る前からスープと決めていたわけではありません。会話ではwillを短縮して「I'll have the soup」と言うことが多いです。
willは即時の約束を示すため、申し出や約束に使います。重いドアに困る人がいたら「I will hold that for you」と言います。「I am going to hold that」では、困る姿を見る前から計画していたように響きます。
約束も同じ形です。「I will call you as soon as I land」は、海外出張先に着いたら連絡するという約束です。否定はwon'tに短縮します。「I won't tell anyone」のように使います。
目の前の証拠がない予測にもwillを使います。信念や経験、直感に基づく予測ではwillを選びます。I thinkやprobably、maybeと一緒に使うことが多いです。
- 「I think our team will win」は、今目の前に証拠がない個人的な確信です。
- 「You will enjoy the film」は、けんたさんの好みに基づく見通しです。
- 「The train will probably be crowded」は、満員電車の金曜夕方の経験に基づく推測です。
目の前に直接の証拠がないとき、willは自分の見方を伝える合図になります。
どちらも使える場面
willとgoing toは、同じ場面でどちらも文法的に正しいことが多いです。何を目立たせたいかで選びます。
職場の締め切りを例にします。「We are going to miss the deadline」は、終わっていない下書きや迫る時計など今の兆候を指します。「We will miss the deadline」は、自分の予測を述べます。どちらも注意を促しますが、前者は見える証拠、後者は判断を前に出します。
目標にも同じことが言えます。「I am going to learn Arabic」は、前から決めていた意図の表明です。「I will learn Arabic」は、英語の会議やオンライン英会話の中で決意したように響きます。
| 状況 | おすすめの形 | 聞き手への伝わり方 |
|---|---|---|
| 前からの意図 | be going to | 会話の前から心が決まっていたことを伝えます。 |
| その場の判断 | will | 今起きたことに反応して決めたことを伝えます。 |
| 目に見える証拠 | be going to | 目の前で見たり聞いたり感じる原因があることを伝えます。 |
| 個人的な意見 | will | 自分の考えに基づく予測であることを伝えます。 |
| 決まった約束 | present continuous | 相手と合意し手帳や予約に入っていることを伝えます。 |
| 丁寧な申し出の質問 | shall | 相手にしてほしいことを尋ねていることを伝えます。 |
✦ 理解度チェック
5問で確認します。解説つきです。
日常で実際に言う文で感覚を確かめます。
"The doorbell is ringing." "I ___ it."
"Look at those dark clouds. It ___ rain."
"That suitcase looks heavy. I ___ it upstairs for you."
"I ___ Dr Kelly at the clinic on Friday morning."
"After this course, you ___ write clear emails in English."
間違えた項目は、Slova が十分の短いレッスンにまとめます。あなた自身の一週間を題材にした英文で練習できます。
Slova で練習する →約束と時間割とshallの残り方
確定した予定や日程には二つの現在形を使い分けます。
相手と決まった約束には現在進行形を使います。「I am going to see the doctor」と「I am seeing Dr Kelly at two」を比べます。前者は頭の中の意図で、まだクリニックに電話していないかもしれません。後者は約束です。時間が決まり、相手も予定し、手帳に書かれています。
現在進行形は、京都への旅行や友人との食事、通院などに向きます。「We are meeting Ana tonight」「She is flying to Berlin on Wednesday」のように言います。時刻表のような公的な日程だけが現在形です。「The train leaves at six」のように言います。自分の予定に現在形は使いません。
shallはどこに残るのでしょうか。現代英語では普通の文からshallはほぼ消えました。ただしIやweと使う質問では、丁寧な申し出や提案として残ります。「Shall I open the window」「Shall we leave at eight」のように使います。
イギリス英語ではこの質問をよく使い、ケンブリッジ英検やIELTSの留学の面接でも期待されます。アメリカ英語では「Should I open the window」や「Do you want me to carry that」が好まれます。shallはIとweの丁寧な質問だけに使います。
先に直したい四つの間違い
日本語を母語とする学習者がつまずきやすい点を四つにまとめます。日本語には冠詞(articles)がなく、複数形の印もなく、未来形もないため、英語の形とずれが生じます。
- 手帳に決まった約束なのにwillを使う。 「I will see my manager tomorrow」では、確定した面談がその場の思いつきに聞こえます。日本語の「明日部長に会う」は現在形でも未来を表せるため、このずれが起きます。「I am seeing my manager tomorrow」と言います。
- その場の申し出にgoing toを使う。 「I am going to help you with those bags」では、コンビニの前で困る人を見る前から計画していたように響きます。「I will help you with those bags」と言います。なお、お願いしますの感覚でpleaseを足しても丁寧にはなりません。語順も日本語と違い、疑問文はかをつけるだけでは作れません。
- 自分の予定に現在形を使う。 日本語の辞書形は未来も表せますが、英語の現在形は時刻表専用です。「I relax tonight」ではなく「I am going to relax tonight」と言います。また、日本語に可算名詞(countable nouns)と不可算名詞(uncountable nouns)の区別がないため、「I will give you an advice」や「many informations」としがちです。正しくは「I will give you some advice」「much information」です。
- 「I will can」と言う。 willとcanはどちらも助動詞(modal verbs)なので重ねられません。許可と能力を区別せずcanで済ませる日本語の感覚が影響します。未来の能力は「I will be able to attend the meeting」と言います。未来の義務は「I will have to attend the meeting」です。
冠詞の抜けも日本語話者の大きな特徴です。日本語にはaやtheがないため、「I am going to have meeting」のようにしがちですが、「I am going to have a meeting」が正しいです。複数も同じで、「I am going to buy three book」ではなく「I am going to buy three books」と言います。ほとんどをalmost peopleとせずmany peopleとし、ゆっくりをslowlyと副詞(adverb)で表す意識も役立ちます。話題の提示のはがabout meやI thinkの多用につながるため、主語は英語の語順で選びます。
willとgoing toの迷いをなくしたい方へ。目標に合わせた短い練習を重ねられます。詳しくは 自分のミニコースを作る → をご覧ください。
自分のミニコースを作る →まとめ
英語の未来形は、気持ちがどこにあるかを示します。今に反応して助けるときはwillを選びます。前からの意図や目の前の証拠があるときはbe going toを使います。相手と決めて手帳に入った約束は現在進行形を選びます。
自分の今週で声に出して練習します。前から決めていた予定を三つ、手帳の約束を二つ、今日できる申し出を二つ言います。声に出す回数が、そのまま反射になります。
よくある質問
TOEICではwillとgoing toのどちらがよく出ますか。
TOEICでは文脈の手がかりで選びます。lookやwatch outなどの兆候があればbe going to、I thinkやprobablyがあればwill、予約や日程があれば現在進行形が選ばれます。Part 5では時を表す語と一緒に確認します。
ビジネスメールではgonnaを使えますか。
gonnaは話し言葉の音の変化です。社内のくだけた会話やオンライン英会話では自然ですが、TOEICや英検の記述、海外出張の正式なメールではgoing toと書きます。
Shall I open the windowは古い表現ですか。
古くはありません。Iとweの質問で丁寧な申し出や提案をする定番表現です。イギリス英語やIELTSでは評価されます。アメリカの相手にはShould IやDo you want me toも使えます。
I will canが間違いなのはなぜですか。
willとcanはどちらも助動詞で、英語では二つ重ねられません。未来の能力はwill be able to、未来の許可や依頼はWill youやCan youの一方で表します。語順は日本語の文末のかとは違うため、助動詞を主語の前に置きます。
資料
- Council of Europe. Common European Framework of Reference for Languages: level descriptions. where future form distinctions sit across the A2-B1 range
- Dunlosky, J., Rawson, K. A., Marsh, E. J., Nathan, M. J., & Willingham, D. T. (2013). Improving students' learning with effective learning techniques. Psychological Science in the Public Interest, 14(1), 4-58. practice testing and spaced review rated high utility
- Swan, M. (2016). Practical English Usage (4th ed.). Oxford University Press. reference rules for will, going to and future expressions
