昨日あったことを英語で書こうとして、手が止まった経験はありませんか。言いたい場面ははっきり思い浮かぶのに、単語と文が出てこない。その止まったところが、今のあなたの語彙の不足です。
英語日記は、その不足を毎日小さく見せてくれます。今日は新宿での会議について書く、明日はコンビニでの買い物について書く。その積み重ねで、自分が本当に言いたいことだけが残ります。TOEICの単語帳では出会わない、あなたの生活の言葉が増えていきます。
言いたいことの不足が毎日見えます
日記はテストではありません。満員電車が遅れた、会議室で発言できなかった、外国人のお客様に一言だけ話した。そうした事実を書くときに、足りない言葉がはっきりします。書けない文があるのは、力が足りないからではなく、練習の場所が分かったということです。
オンライン英会話では話題が相手まかせになりがちです。日記では話題が自分の生活に固定されます。だから「昨日言えなかったこと」がそのまま明日の練習になります。この往復が、英語日記が効く理由です。
- 昨日の会議を書こうとして、postpone が出てこない。延期するという自分の仕事の言葉が足りないと分かります。
- 京都への出張を書こうとして、日付と移動の言い方があいまいになる。過去形 (past simple) の文が足りないと分かります。
- 最近始めた習慣を書こうとして、継続の言い方が分からない。現在完了形 (present perfect) の文が必要だと分かります。
この不足は、欧州の言語の目安であるCEFRが示すA2からB1の段階でよく起こります [1]。短い文で身近なことを書く練習が、次の段階への土台になります。
三行の型で書き切ります
三行の型は決めておきます。一行目は、何をしたか。二行目は、どう感じたか。三行目は、明日どうするか。この順番だと、書く前に迷いません。ゆいさんが留学の面接準備で使ったのも、この型でした。
一行目は過去の事実なので、過去形 (past simple) が中心になります。二行目は今の気持ちなので、現在形が中心になります。三行目は予定なので、助動詞 (modal verbs) の will が使えます。型が文法を連れてきてくれます。
同じ一日を三つの書き方で比べます。どこが変わると何が身につくのかを見てください。
I went convenience store night.
単語を並べただけの文です。冠詞 (articles) の the がなく、前置詞 (prepositions) の to と at もありません。何が足りないかが分かりますが、これでは伝わりません。
I went to the convenience store at night.
短く言い切った文です。to the と at が入るだけで意味が通ります。毎日この長さで書き切ることが、続ける力になります。
I went to the convenience store at night. I was tired but relieved.
感想を足した文です。二文目は今の気持ちを説明します。事実と感想を分けて書くと、時制の切り替えが自然に練習できます。
verbmissing wordphrasefeeling
過去形と現在完了形が自然に増えます
日記では、使う時制が自然に偏ります。昨日のことは過去形 (past simple) で書きます。最近続いていることは現在完了形 (present perfect) で書きます。この二つが、ちょうど必要な練習になります。TOEICの文法問題でも、この二つの区別はよく問われます。
日本語の「た」は、過去も完了も表します。だから「もう食べた」を「I already ate」と書きたくなります。でも今の状態を説明するなら「I have already eaten」が自然です。日記ではこの選択を毎日します。
「I visited Kyoto last week」は先週の事実です。「I have visited Kyoto three times」は今までの経験です。同じ京都でも、言いたいことが違います。日記の一行目と二行目で、この二つを使い分けてみてください。イギリス英語の試験では、この区別がより厳しく見られます。
先に書き切ってから辞書を引きます
知らない単語が出ても、先に調べないでください。三行を最後まで書き切ります。分からない所は日本語のままか、知っている言葉で置き換えます。けんたさんは「残業」を late work と書いて先に進めました。
書き切ってから辞書を引きます。調べるのは一日二語までにします。三語以上調べると、直す量が増えて続けにくくなります。調べた語は翌日の日記でもう一度使います。繰り返し使うことが定着につながります [2]。
✦ 理解度チェック
三行日記の基本を確認します
書き方と時制の五問
辞書を引く正しい順番はどれですか。
日本語で書いてから英語に訳す方法はどうですか。
「昨日、新宿で会議があった」を書くときの時制はどれですか。
「最近、毎日英語日記を書いている」を書くときの時制はどれですか。
一人で直す方法として合っているのはどれですか。
間違えた項目は、Slova が十分の短いレッスンにまとめます。あなた自身の一週間を題材にした英文で練習できます。
Slova で練習する →一週間前の日記で一人で直します
直す時間は週に一度で十分です。一週間前の日記を読み返します。声に出して読むと、抜けている言葉に気づきやすくなります。田中さんは毎週日曜の朝に十分だけ見直しています。
印のつけ方は三種類に絞ります。冠詞の抜け、可算名詞 (countable nouns) の複数形、時制の混同です。I have three book と書いていたら、books に直します。many informations と書いていたら、much information に直します。不可算名詞 (uncountable nouns) は複数にしないことが分かります。
| 直す観点 | 印の例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 冠詞 (articles) | a, the の抜けに丸 | 「I went to meeting」を「I went to the meeting」に直します。 |
| 複数形と時制 | s の抜けと過去形に線 | 「many student」を「many students」に、「I have seen it yesterday」を「I saw it yesterday」に直します。 |
佐藤さんは about me, I think という書き方をしていました。これは日本語の「は」が漏れ出した形です。I think だけで十分です。自分の癖を一つずつ減らすと、英検のライティングでも文が安定します。
短くして続けることが一番の対処です
続かなくなる原因は、長く書きすぎることです。一文を長くすると、関係代名詞 (relative pronouns) や接続が増えて崩れます。疲れている日は一行だけでもかまいません。短い文を正しく書く方が力になります。
二つ目の原因は、完璧を求めることです。almost people や an advice のような間違いは誰にでも起こります。almost all people や a piece of advice が正しい形ですが、日記では直せれば十分です。間接話法 (reported speech) や仮定法 (subjunctive) は日記では無理に使いません。
三行日記で見つかった弱点はSlovaで絞って練習できます。自分のミニコースを作る →から時制と冠詞を直せます。
自分のミニコースを作る →手書きとアプリは目的で選びます
手書きとアプリに優劣はありません。目的で使い分けます。手書きはゆっくり考える練習になります。アプリは検索と見直しがしやすい練習になります。どちらも三行の型は同じです。
| 選び方 | 向いている使い方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 手書き | 寝る前に今日を振り返って書く | 辞書を引きにくいので、分からない語は印だけつけます。 |
| アプリ | 通勤中に書いて、週末に見直す | 長文になりがちなので、三行を超えたら止めます。 |
手書きでは please の使いすぎに注意してください。「お願いします」のつもりで Please teach me と書くと強く響きます。Could you teach me の方が柔らかくなります。can も許可と能力の区別が必要です。会議室では Can I use this room より May I use this room が丁寧です。形容詞と副詞の区別も見直せます。He speaks English good ではなく He speaks English well が正しい形です。
よくある五つの崩れを直します
ここでは一人で書きがちな五つの崩れを直します。どれも日本語の影響から起こります。直し方は短く覚えます。
- 日本語で書いてから訳す。 日本語の語順のまま訳すと、疑問文の語順が崩れます。「あなたは昨日来ましたか」を You yesterday came? と書かないでください。「Did you come yesterday」と書きます。英語で短く直接書きます。
- 一文を長くしすぎて崩れる。 長い文では冠詞や複数形が抜けます。「I have three book」ではなく「I have three books」と書きます。「many student」ではなく「many students」と書きます。一文は十五語以内にします。
- 知らない単語を先に調べて手が止まる。 先に調べると書く時間がなくなります。先に三行を書き切ります。I went to convenience store と書けたら、あとで the を足します。
- 過去形と現在完了形を混ぜる。 日本語の「た」に引っ張られます。「I already ate」ではなく、今の状態なら「I have already eaten」と書きます。「I have seen it yesterday」ではなく「I saw it yesterday」と書きます。
- 書きっぱなしで読み返さない。 読み返さないと many informations が残ります。much information に直します。an advice は a piece of advice に直します。一週間前の日記に印をつけます。
Conclusion
英語日記は、言いたいことの不足を見つける練習です。三行の型で書き切り、過去形と現在完了形を使い分けます。辞書はあとで引き、一週間前の日記を直します。短く続けることが、TOEICや英検や仕事の英語につながります。
Frequently asked questions
三行以上書いてもよいですか。
慣れてきたら増やしてかまいません。基本は三行です。長くすると直す量が増えます。短く正しく書く方が効果的です。
文法が不安でも始めてよいですか。
始めてかまいません。過去形と現在完了形だけ意識してください。冠詞と複数形は週末に見直します。小さく始めることが大切です。
TOEICに直接役立ちますか。
語彙と文法の土台作りに役立ちます。自分の仕事の言葉が増えます。速読や聴解の代わりにはなりません。組み合わせて使ってください。
手書きとアプリはどちらがよいですか。
目的で選んでください。振り返りには手書き、見直しにはアプリが向いています。どちらでも三行の型は同じです。続けやすい方を選んでください。
Sources
- Council of Europe. Common European Framework of Reference for Languages: level descriptions. A2からB1で身近なことを短く書く段階の説明
- Dunlosky, J., Rawson, K. A., Marsh, E. J., Nathan, M. J., & Willingham, D. T. (2013). Improving students' learning with effective learning techniques. Psychological Science in the Public Interest, 14(1), 4-58. 繰り返し使う練習と間隔をあけた見直しの効果
